作品名
プレミアムアーカイブス 山田 一- レビュー :
4.67
- 発売日 : 2014-04-25
- 作者 : D.O. 高屋敷開発 名島慎一 ふぉ〜ちゅん はずき 福永ユミ 雨衣ユイ 綾風柳晶
- ジャンル : セット商品
- メーカー : ディーオー
- 品番 : 513condo003
- JANコード : 4580226900552
- メーカー品番 : CONDO-003
- 価格 : ¥10780
#1「加奈…おかえり!!」
FANZA
自分には‘加奈’という名前の、2つ歳の離れた妹がいる。
加奈は病弱で、小さな頃から入院と退院を繰り返す毎日を送っていた。
両親はそういった妹にかかりっきりになることが多く、幼かった自分にとって加奈は「自分から両親を奪う、憎むべき存在」でしかなかった。しかしある日のこと、家族で出かけたハイキングの最中に起こった事件がきっかけで、加奈に対する感情は変化した。
「絶対に守ってあげなくちゃいけない。兄である自分が…」
以来、あなたは幼い頃に誓った心のままに、妹である加奈を守り、そして彼女の幸せを祈っている。
かつてあれほど加奈を大事にしていた両親が「過保護すぎる」と心配するほどに、大事に、大切に加奈を見守り続けている。
そして加奈は、自分をずっと守ってきた兄の背中を見つめ続けてきた…。
#2「星空☆ぷらねっと~夢箱~」
あの星にとどくまで、終わらない約束―――
子供の頃、夢を持っていた。あの空の向こうにあるものを夢想して、いつかそこへ行ってみたいと思っていた。子供の頃、仲間がいた。関西弁のいじめっ子。真面目で強気な学級委員。面倒見の良いお姉さん。無口でちょっぴり変な女の子。生意気で騒々しい元気っ子。そして……笑顔を忘れた女の子。6人の仲間と過ごす日々。いろんな事があったけど、それでも毎日が楽しかった。
でも。運命のあの日、僕は、耳をろうする轟音、視界を埋め尽くす白い光、あらゆる物を吹き飛ばす強烈な爆風と共に、大切な人と夢を失った……。
あれから7年。一度離れた思い出の街に、僕は再び戻ってきた。
7年前とは微妙に異なる街並み。7年前とは異なる仲間達との関係。
水島慎太郎――。相馬蘭子――。真田恭子――。藤原佳多奈――。山本ゆかり――。
空白の歳月を経て再会した僕らは、7年前と同じようには付き合えなくなっていた。
そして最後の一人。
星見瞳――。
一度も笑顔を見せたことがない彼女は、別れ際にこう言った。『今度会うときは、笑ってみる』でも、そのとき僕は、笑い返せるのだろうか?夢は……失ったまま。あの日から僕は、空を見上げることをやめた。それは思い出すのが辛いから。変化を望まず、毎日を流れるままに過ごす僕は、今日も私立友愛学園の門をくぐる。
そして季節は春。新しい季節。しかし夢を忘れた僕は、日常に巻き込まれていた僕は、再び彼女と再開する。笑顔を見せなかった少女は、とびっきりの笑顔で僕に抱きついてきた。何もかもが変わってしまった今、僕は再び夢を取り戻すことが、夢を現実とすることが、果たしてできるのだろうか?そして僕は空を見上げる――…。
#3「家族計画~追憶~」
主人公・沢村司はわりと孤高。
家族の温もりも知らぬまま世間の冷たい風に当たってきたせいで、少しばかり排他的な人間に。
そんな司がある日、路地裏で一人の行き倒れの少女を拾った。
チャイニーズ。
言葉も通じない。
司の提唱するところの「最も関わり合いになってはならない」タイプ。
だが司は、その少女……春花と同居生活をする羽目になってしまう。
それをきっかけに、司の周囲に集まる問題ありげな人々。
彼らの共通点は……家族の欠落。
やがてこの集団は余儀なく共同生活を強いられていく。
家族計画―――
それはアカの他人同士が生きるために集結する、互助計画。
モラルも考えも嗜好も異なる、噛み合わない歯車のような彼らの行く末に、果たして幸福はあるのだろうか?
#4「家族計画 そしてまた家族計画を」
家族というものの大切さを知ってほしい…。
あれから、…年の歳月が流れる。
司のもとに一人の少女が転がり込んで来る。
再び、「家族計画」が動き出すのか?
大好評の家族計画の後日談。
#5「黒の図書館」
悩める少女達よ…… ようこそ…… 黒の図書館へ……
いつからここにいるのか、わからない。
何のためにここにいるのか───それは少し、わかる。
ここは図書館で、僕は司書だ。
書架の整理、本の貸し出し。
仕事と言えばそういったものだが、訪れる者の少ないこの図書館では、
司書の仕事は思ったより少ない。
有り体に言えば、暇、ってことだ。
だから僕は、日がな一日、本を読んでいる。
退屈はしない。本を読んでいるのだから、退屈などはない。
‘そあら’という名の女の子が、同じ司書としてこの図書館にいる。
彼女もよく本を読んでいて、休憩時間になるとお茶をいれてくれる。
彼女とののんびりとした時間を過ごすのは、苦痛じゃない。
全く苦痛は感じない。
ここは図書館で、僕は司書だ。
僕はこの図書館にいる。
だけど、この図書館がどこにあるのか、それはわからない。
彼女なら───そあらなら、そんなこともわかるのかもしれない。
でも、そんなことは実はどうでも良いと思っている。
おや、珍しくお客さんが来た。
彼女にお薦めの本を捜してあげよう。
これも多分、司書の仕事だろう。
#6「ドーターメーカー元気いっぱい」
突然…
俺の上司であり恋人である美智子が仕事が原因の過労で死んだ。
彼女の葬儀の席、周囲の親類たちがつまらないことを
話しているのを耳にした。
美智子の一人娘「篠」という名の娘の処遇。
美智子と結婚しなかった理由の一つだった。
俺は不快な気分になり、美智子宅の中庭に移動すると
美智子の娘・篠と出会った。
美智子によく似た美少女。
同情と美智子を愛しきれなかった罪悪感と、ほとんど
直感に近い感情で、引き取ることを決めていた。
「ふつつか者ですが、よろしくお願いします、お義父さん」
つまり俺は未婚にして、血の繋がらない‘娘’ができてしまったわけだ。
こうして二人での生活が始まったのだが篠はつとめて‘親子’を
演じている様にも見えた。
しかしその姿も可愛らしく、次第に俺は、彼女に強く惹かれている
自分に気付いてしまう。
それは「篠」に、死んだ恋人の面影が見えるからなのか、
義理とはいえ、「娘」という女性に対する禁忌による高揚なのか、
それすらも判断できないほどに……。