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コドモノアソビ 初回限定版

作品名

コドモノアソビ 初回限定版
コドモノアソビ 初回限定版

「――さあ、決めろ」

丹生清澄は奇妙な呪いに苦しめられていた。
なんとかしたくてもしょうがない。
自分は一生これを抱えて生きていくのかと、諦め混じりに
新たな春を迎えたときだった。

『あいつ』が、目の前に現れた。

どうやら向こうは俺を知ってるみたいだ。
けど……俺はこんな得体の知れない女に見覚えはない。
はじめてのはずだ。会ったことがあったら忘れるはずがない。
ただ、彼女は苦しげに顔をゆがめていた。

「……もう、我慢できなかった」
「おまえが好きでおかしくなるところだった!」

――どういうこと?

「消えないんだよ。何年経っても」
「ワタシの中で、熱く、強く、脈打ち続けてた」
「おまえのことが好きだって」「大好きだって」「苦しいくらいに」
「苦しいんだよ」「もう、耐えられないくらいに」
「ワタシはおまえのことなんか好きでもなんでもないはずなのに」
「好きすぎておかしくなりそうだから――」
「ワタシは決めた。だから、丹生清澄。おまえも決めるんだ」

「おまえは、どうするのか――」

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