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セミラミスの天秤

作品名

セミラミスの天秤
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「――幻聴が聞こえる」

頭を打った影響なのか、時折ノイズ混じりに、聞こえる筈のない声が聞こえるようになっていた。
医者には「軽傷、いずれ治る」と云われたものの、なんとも落ち着かない――

そんな日々に「彼女」が現れる。

神尾愛生。
転校初日にクラスの男子を総てを虜にした美少女。
だが、玲児だけは盛り上がる友人たちをよそに、彼女の微かに虚ろな瞳が気に掛かっていた。
夜、コンビニから帰る途中、玲児は愛生と出逢う。

「速水くん、だっけ――キミは魔術士になれる資格があるね」
艶やかな微笑みと全く噛み合わないその言葉を聞いて、不思議と玲児は身体が震え出すのを感じる。

独り暮らしのアパートにそのまま押し掛けられ、なぜかそのまま住み着かれる破目に陥る玲児。
だが「悪魔」を自称する愛生には、なぜか逆らえないのだ。
とにかく弁が立つし、まるで透けて見えてでもいるかのように心が読まれてしまうのだ。

「――あの子、嘘つきだね」

そんな愛生の「力」はクラスメートたちにも容赦なく発揮されていく。
愛生と行動を共にするだけで、
友人たちの恣意がまるで薄紙の裏に書かれた文字のように暴き出されていく。
もしかして本当に、愛生は悪魔なのか――
そんな気持ちさえ湧き上がってくるが、
なんら超常的なことが起きているというわけではない。

ただ彼女はささやくだけ。

それだけで、玲児の周りには今までとは全く異なる人間関係が築き上げられていく――
それはまるで、嘘で塗り固められた優しい牢獄であるかのように。

玲児は、そんな愛生の「牢獄」から抜け出すことは出来るのだろうか……?

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