作品名
魔物娘の館 彗星館異形録 〜人魚の章〜- レビュー :
4.00
- 発売日 : 2013-06-28
- 作者 : ぶぶづけ
- ジャンル : 恋愛 デモ・体験版あり
- メーカー : Vanadis
- 品番 : 1555base058
- JANコード : 4571231460582
- メーカー品番 : BASE-058
- 価格 : ¥4180
――ようこそ 逃げ出した者よ ここは傷を舐め合う甘美な館
FANZA
貴方にひとときの安らぎと 永遠の幸福を与えましょう――
かつて人魔が手を取り合い、共存する時代があった。
共に喜び、怒り、悲しみ、笑い合った平和な時代。
しかし、それも遥か昔の話。今は互いの覇権を賭け、争い合う地獄が広がっていた。
青年もまた、英雄として祭り上げられ、戦地へと赴き、数多くの魔物と相見え、そして殺してきた。
言われるがままに魔物と戦い、殺し……いつしか青年は、それに疑問を覚え始めたのだ。
本当に自分がしていることが正しいのか、これが平和に続く道なのか……と。
疑問を覚えた青年が戦えるはずもなく……彼は逃げ出した。
英雄と祭り上げてくる民衆から。血と悲鳴が飛び交う戦場から。そして……自分自身から。
どこまで逃げたのか、ただひたすら逃げた青年の目の前に、突如、大きな館が姿を現す。
雲天の空に浮かぶ妖しげな月、枯れた木々、不気味な館。
まるで青年の心を映すかのような光景に青年の足は止まる。
困惑する青年の前で、館の扉が開き一人女性が姿を現す。
見慣れた姿の女性。彼が殺してきた魔物。
それを知ってか知らずか、女性は青年を値踏みするように見つめると、小さく微笑み口を開く。
――彗星館へようこそ人間 ここは弱き者の楽園
全てを忘れ 死にゆく時まで ゆるりと過ごしなさい――
妖艶な女性の言景に誘われるかのように、青年は扉をくぐる。
その館じゃ青年に何をもたらすのだろうか……